リトアニアの伝統衣装を民族史上の地方別に見てみる。
経緯
伝統衣装の情報系同人誌を作りたい。
私は大学の卒業制作として伝統衣装の本を作ったことがある。卒業制作では伝統衣装を着たマネキンを525匹描いて、手で印刷しカバーを作りプレゼンボードを貼り展示した。
今はイラスト制作や本作りなどとは微塵も関係のない会社に入社し社会人をやっているが、やっぱり本を作ることが好きで、どうにか時間を見つけて本を作っていたい。
本を作る、原稿を作る…の前にまず、記事にしてみることにした。
思い残しが多い題材1位がリトアニアの伝統衣装なので、まずはリトアニアの伝統衣装だけを纏めた本を製作することを夢見て、記事を作成することを目標に、イラストを描いていこうと思う。
アウクシュタイティヤ地方とは
リトアニア東北部のこと。ラトビアやベラルーシに接しておりかなり広い。アウクシュタイティヤとはリトアニア語で「高地」だが、そもそもリトアニアは日本人感覚からすると相当平たいので最高峰でも250メートル以下であり、東部は湖が多い。このあたりのリトアニア語は方言が強いらしい。(日本でいう関西地方のようなもの?)代表的な都市はパネヴェジース(群,市,都市自治体)で、カウナスやトラカイもこの地域アウクシュタイティヤ地方とされる。
説明に関して
元サイトに書いてある説明をわかる範囲で書き出しています。当然リトアニア語は読めないのでページを英訳して、大学受験以来衰えるばかりの英語力で何となく読解している。なので誤りがあるかも。
女性衣装一覧
参考にしているサイトさんがこの地域に関してはとりわけ説明が細かい。
赤刺繍の入った白いエプロンが特徴。スカートは主に赤と緑のチェック。
リトアニアは琥珀の産地なので琥珀のネックレスが多いかと思いきや、ガラスビーズのものが主流。内陸だからだろうか。
花を持った若い女性の衣装。
西部
19世紀中頃
リネンのシャツ、ウールの織りスカート、リネンのダマスク織りエプロン、ウールのリボン、金のリネンで飾られたシルクのベスト、1枚布でできた頭巾。
頭巾で髪を隠しているので既婚女性の衣装だと思う。既婚女性の衣装にしては明るめの衣装で好き。ピンクは可愛い。
19世紀中頃
リネンのシャツ、ウールの織りスカート、織りのエプロン、シルクのベスト、銀のネックレス。
髪を綺麗にしまって大人っぽい色合い。私が被ると水泳帽になりそう。
北西部
19世紀中頃
リネンのシャツはラグラン袖で装飾にスラヴの影響が見える。ウール織りのスカート、ダマスク織りのエプロンはリネンで飾られておりレース付き、金色のリネンのリボン、金銀で飾られたベスト、銀のネックレス。
19世紀中頃
リネンのシャツ、ウールの織りスカート、リネンのダマスク織りエプロン、ウールのリボン、銀のプレートで編み上げられたベスト、琥珀のネックレス、草花で飾られた頭飾り。
花を手にした若い女性の衣装。
中部
19世紀中頃
リネンの朱子織シャツ、ウールの織りスカート、リネンのダマスク織りエプロン、ウールのリボン、ウール銀レースで飾られたシルクのベスト、織りの頭飾り、赤ガラスのネックレス。
中華風のボタンがついたシルバーのベストに黒赤装飾ありのエプロン。レアコーデの香り。
19世紀中頃
リネンのシャツ、ウールの織りスカート、リネンのダマスク織りエプロン、ウールのリボン、銀のプレートで飾られたシルクのベスト。
19世紀後半
刺繍入りのリネンのシャツ、ウールの織りスカート、リネンのダマスク織りエプロン、ウールのリボン、銀色のプレートが付いたベスト、リネンの頭巾。
19世紀後半
刺繍入りのリネンのシャツ、ウールの織りスカート、サテンのストライプが入ったリネンのエプロン、ウールのリボン、シルクのベスト。
髪に花を編み込んでいるように見えた。
パネヴェジース郡
クピシュキス
19世紀終わり
レースで飾られたリネンのシャツ、ウールのダマスク織りスカート、サテンで飾られたリネンのダマスク織りエプロン、ウールのリボン、ウールのベスト、琥珀のネックレス、シルクのリボンや造花で飾られた頭飾り。
東部
19世紀後半
リネンのシャツ、ウール織りのスカート、ダマスク織りのリネンのエプロン、ウールのリボン、コットンの頭巾はサテンリボンとガラスビーズの装飾。
A 2 girl costumes (lnkc.lt) より
19世紀後半
リネンのシャツ、ウールの織りスカート、リネンのダマスク織りエプロン、ウールのリボン、シルクのベスト。
人形を持った少女の衣装。
A 2 girl costumes (lnkc.lt) より
19世紀後半
リネンのシャツ、ウールの織りスカート、リネンのダマスク織りエプロン、ウールのリボン、シルクのベスト。
花冠を着けた少女の衣装。
ウテナ郡
19世紀後半
リネンの襟なしシャツ、ウールのベスト、ウールの編みリボン、ダマスク織りのリネンのエプロン、ウールの織りスカート(さらにアンダースカートを履いているらしい)、シルクのリボンやビーズで飾られた頭飾り、赤ガラスのネックレス。
19世紀後半
リネンのシャツ、リネンのダマスク織りスカート、サテンの赤ラインが入ったリネンのエプロン、ウールのリボン、シルクのベスト、リネン織りの頭巾。
ウテナ郡イグナリナ~ヴィリニュス郡シュヴェンチョニース
19世紀後半
飾られたリネンのシャツ、ウールの織りスカート、リネンのエプロン、ウールのリボン、銀色のプレートで編み上げられたシルクのベスト、珊瑚のネックレス、耳の部分だけ装飾された綿の頭巾。
ヴィリニュス郡
シュヴェンチョニース
19世紀後半
ウールの織りスカート、リネンのダマスク織りエプロン、ウールのリボン、ウールの織りベスト、赤が織られたリネンの頭巾。
カウナス郡~ヴィリニュス郡
カイシェドリース~トラカイ
19世紀終わり
ウールの織りスカート、珊瑚のネックレス。
元サイトではズーキヤ地方とされていたが、調べたところカイシェドリースもトラカイもアウクシュタイティヤ地方とされているようなのでこちらにまとめる。
男性衣装一覧
馬に乗った若い男性の衣装。
西部
19世紀後半
コートの前閉めちゃうとオシャレな赤ベストが隠れるから開けてるよと言わんばかりの立ち姿。
19世紀後半
女の子2に挟まれて修羅場風味の男の子。
北西部
19世紀半ば
リネンのシャツ、ウールのリボン、ウールのスカーフ。
孔雀の羽らしきものがついた帽子。
東部
19世紀半ば
リネンのシャツ、ウールのリボン、ウールのスカーフ。
リネンのシャツ、ウールのリボン、ウールの織りスカーフ。
ウテナ郡
ザラサイ
19世紀中頃
リトアニア名物国旗大好きコーデ。フェルトのように見える帽子で柔らかい印象。
この記事はイラストが増え次第追加し、随時加筆修正を加えていきます。
次はズーキヤ地方の記事を作るぞ!